【発売・ホホホ座の本】「かんしゃになろうよ。こころで、」佐藤春菜
4月中旬、ホホホ座の本が1年ぶりに発売されます。
ダウン症のアーティスト、佐藤春菜さんと作った作品集です。
詩でもあり、絵でもある、新しい「言葉」の表現を目指して取り組んだ一冊です。
多くの皆様へ届きますよう。
かんしゃになろうよ。こころで、
著者:佐藤春菜
発行:ホホホ座 アトリエひこ
編集:ホホホ座
装幀・デザイン:小平麻衣子
作品写真:町田益宏
価格:1500円+税
判型:B5判 平綴じ 68P
発刊予定:4月中旬
佐藤春菜(1990~)は10歳の頃文章が書けるようになり、それからほぼ毎日何かしらを書いている。
地球上で大多数を占める人類へ「にんげんになろうよ。」と繰り返し呼びかける。本のタイトル「かんしゃになろうよ。こころで、」も私たちに向けられたスローガンである。
21番目の染色体が3本あるということで、顔だちから骨格、歯並び、かかりやすい病気、気質、楽な姿勢、好物にいたるまできわめて似通っているダウン症のある人たち。ひらめきとユーモアで生み出されたことばと絵が、<圧倒的>で<脱力的>なちからを読む者、見る者に与える。
作品と作品をつなぐ挿話は、アトリエひこの石崎史子。
春菜ちゃんから「スローガン」ということばが出たときは驚いた。中学生になり、体育会系の先生とクラスでスローガンを決めて、「がんばれ、わっしょい えいえいおー!」とやっていたそうだ。
「これからスローガンをします」と言って、最初に書いたのは「いちにちおもいでをつづけよう。」
アトリエの友達は、ちょっと元気がないとき、人生の節目を迎えようとしているとき、春菜ちゃんに、自分宛てのスローガンを書いてほしいと頼む。春菜ちゃんは「うん、ええよ」と、友達の置かれている状況を知ってか知らずか、とても的確なスローガンを書いてあげている。文字を読むことができない友達がほとんどなのだが「おー、すごい。はーちゃん、ありがとう」と、大事にスローガンを持ち帰っている。みんな春菜ちゃんのスローガンのちからを信じきって疑わない。
(スローガン/本文より抜粋)
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